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日本語

「陰キャの究極解はリファラル」。広告ほぼゼロで1万人を集めるIVSの裏側を、運営4人で話してきました

#IVSの裏側
#イベントの作り方
#陰キャの究極解

こんにちは。IVS2026のPR担当の砂流です。

いきなりですが、初めて参加したイベントで、知らない人の輪にどうしても入れなくて、結局名刺交換だけして帰った経験ってありませんか? 帰りの電車のなかで「もうちょっと喋れたかも」と思う、あの感じ。IVSが今年から導入した「リファラルチケット」は、まさにそういう人のための仕組みです。信頼できる友達を誘って、一緒にIVSに参加できる制度で、招待された人はチケットの無料枠が使えます。知らない人だらけの場所に、ひとりで飛び込まなくてよくなるんですよね。

こういう「どうすれば、ひとりひとりが居心地よく過ごせるか」という目線は、リファラルチケットに限った話ではありません。IVSは、場のつくり方そのものを、この発想で毎年組み立て直しているイベントです。

先日、その作り方の裏側を運営メンバーで話す機会がありました。Venture Café Tokyo の Thursday Gathering(毎週木曜にCIC Tokyoで開かれているスタートアップエコシステムの定例イベント)で、IVS運営メンバー4人で「人が集まる『場』は、どう設計されているのか?」というテーマで登壇してきたんです。聞き手はVenture Café Tokyoの足立あきほさん。せっかくなので、当日メンバーが話していた「場の作り方」を、PR担当の立場から紹介させてください。

登壇したのは、役割が違う4人です。

  • 岡田友和さん(IVS COO/株式会社Headline Japan)。
    イベント全体の収支を成り立たせる責務を持つ、スポンサーセールスの責任者。みんなから「トモさん」と呼ばれています。

  • 浅尾尭洋さん(IVS HEAD OF STRATEGY & CREATIVE/ZFILMS 代表)。
    IVSの世界観・クリエイティブを作っている人で、普段は映画監督。広報の僕からするとボスにあたります。

  • 中村大睦さん(IVS CHIEF DIRECTOR OF MARKETING & PROMOTION/4S, Inc.)。
    マーケティング、PM、社内一次問い合わせ窓口。みんなから「ダイムさん」と呼ばれています。

  • 砂流恵介。広報まわりと当日カメラマン。

「陰キャの究極解はリファラル」

IVSは毎年新しい挑戦をしていますが、IVS2026で新しい挑戦と言えば、IVSの設計思想を一番よく表しているのが、浅尾さんのこの言葉だと思います。

浅尾さん

基本的に僕と島川さん(IVS代表)は陰キャ(人見知り)なんで、IVSを陰キャのためのイベントにしたいなと、ずっと思っているんですよ。陽キャのイベントに見えているかもしれないんですけど、僕は知らない人とはしゃべりたくない性格なので。

陰キャの究極解は紹介でしかない。友達に紹介された人とは絶対にしゃべりますよね。その人と現場に一緒に行くっていう状態が、イベントの体験価値を一番上げるものだと思っていて、それを今回やっと技術的に実装できたと思っています。

セッションだけ見て、ネットワーキングはちょっと様子を見て、結局誰とも喋らずに帰る。3〜4割が初参加と言われているIVSで、それが起きたらもったいないですし、参加してくださった皆さんにはできる限り最大限の「実利」を持って帰って欲しいと思っています。

今年ここに効くのが「リファラルチケット」と「4S(フォース)」です。

4Sは、IVSが去年から自社で開発した参加者プラットフォーム。今年はこのシステムに、1人が2名まで割引価格で招待できるリファラルシステムを導入しました(無料キャンペーン期間が終了し、現在は割引コードとなっています)。

紹介された人と現場にIVSに行く、というだけで、初めてのIVSでも一人ぼっちにはなりません。シンプルですが、このリファラルが生む縁こそイベントの体験価値を上げると考えています。

リファラルシステムについてはこちらで詳しく説明しています。

今年のIVSは、マジで「善は急げ」。無料で参加できて、仲間も誘える「リファラルチケット」とは

「広告費ほぼゼロで1万人を集めてる」

IVSの集客でよく驚かれるのが、広告費の話です。

浅尾さん:

IVSって広告に100万円も使ってないんですよ。ピッチコンテストの「IVS LAUNCHPAD」の応募に関する広告費以外はほぼ使っていません。あらゆる角度からリレーションをフル活用して、「一緒に作ろうぜ」みたいなみんなでスクラム組んでやるっていうのがIVSの特徴かなと思っています。

ダイムさん(中村さん)も補足してくれました。

中村さん

広告には頼らない前提にしています。なので、どうやったら皆さんから発信してもらえるんだろう、というところから、「サイドイベントを一緒にやりませんか」とか「一緒にIVSに参加するメンバーを増やしませんか」という施策が生まれているところもありますね。

広告ゼロで1万人を集めようとすると、「当事者をどう増やすか」という設計に行き着きます。IVSが「全員を主体者にする」ことにこだわるのは、今振り返ってみると、この広告費ゼロという制約があるからこそなのかもしれません。

ちなみに現場の発信スタイルは、わりとなんでもありで「公式が一番ボケていく」ことを大事にしています。

浅尾さん

今回のSNSでのリファラルコードの投稿は、全部京都弁で煽ってるんですよ。今ちょうどリファラルコードをあと何日です、あと何枚です、みたいなのをバンバン出しているんですけど、公式がボケていけば「何やっても大丈夫やんこのイベント」みたいな雰囲気ができる。

「全員が主体者になる」という2007年からの設計思想

陰キャ向けにしても、広告費ゼロにしても、根っこにあるのは「全員が主体者になる」という設計思想です。トモさん(岡田さん)が沿革と合わせて話してくれました。

岡田さん:

IVSって2007年から始まっていて、もともとは投資家と起業家だけが集まれるエクスクルーシブな会を15年くらいやってきました。投資家と起業家が10万円のチケットを払って来てくれるのは、資金調達と事業協業をその場で決めるから。重要なのは実利をどう持って帰ってもらうかというのがベースになっていて。

そこから2023年に1万人にしようとなったときに、僕らが一番意識したのが、全員が主体者になるということ。お客さんとして来るということは、できればして欲しくないんです。みんなが何かしらの役割を持って参加することを、めちゃくちゃ意識して設計しています。

そこで超重要なのは、僕らから「こういうことができる場所なんですよ」「こういうものが手に入りますよ」とあんまり言わないこと。余白と場は作って、あとは「皆さん、頼んだ」と託す。みんながそこで面白がって当事者になってもらうのが、モメンタムを生むのかなと思っています。

京都に集まる1万人の質についても、ダイムさんが補足してくれました。

中村さん:

京都開催ではありますが、参加者の半数くらいは東京からきています。京都に来るって時点で割と皆さん覚悟して来てくださっているので、それに応える義務はあるなと、ずっと思っています。「数だけの1万人」と「覚悟して京都に来る1万人」は質が違う。これはマーケで関わっていても、毎年強く感じるところです。

ちなみにトモさん(岡田さん)は、初年度に京都で1万人を目指したときのエピソードも話してくれました。

岡田さん

1万人集めるって目標を掲げたんですけど、開催1週間前まで実は登録者数が3,000人とか4,000人だったんですね。そのときに代表の島川さんが、ステークホルダーに「今年の人数は5,000人から1万人です」って言っていて(笑)。振り幅すごいじゃないですか! この時点で冷静になったらおしまいだと思って、危機感は常にもちながらも楽しみながら最後を駆け抜けました。こういう気の持ちようも、みんなが楽しくやっている由縁かなと思います。

数字を「5,000人から1万人」と幅で平然と出せちゃう肝の据わりかたは、4年経った今もブレてない気がします。

「なぜ毎年、テーマも世界観も全部崩すんですか?」

これもトモさん(岡田さん)が答えてくれました。

岡田さん:

イベントってフォーマット化して効率化していくほうが絶対いいんですよ。でもIVSは毎回全部崩して立ち上げ直している。なぜかというと、僕らも飽きちゃうし、IVSって「1回行ったけどあんな感じだよね」で終わっちゃうと、翌年に行こうというモチベーションにならないじゃないですか。毎年来て実利を持って帰って、来年も来てほしい。参加者もスポンサーもメディアも登壇者もすべての人にそう思ってもらいたいので毎年攻めています。

去年のIVSのデザインを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、2000年代のインターネット黎明期っぽい、Windows 2000のドットゴシックっていうフォントを全面に使った世界観でした。

「100人で運営するチームで、なぜ熱量が下がらないんですか?」

IVSの運営チームは100人規模です。100人もいれば、温度差は当然生まれます。そこをどう工夫しているか。この質問は僕とダイムさんが中心で答えました。

砂流:

僕らはSlackでコミュニケーションを取っているんですけど、どう考えても自分のボールじゃなさそうなやつも、とりあえず全部拾うようにしています。これだけの人数感で、しかもサイドビジネス的に関わっている組織で一番困るのは、分からないことを聞いた時に誰も反応しないことだと思っています。そういうことが増えるとそこで熱量が下がる。だからこそ率先して「この人知ってそう」みたいなのをつないであげる、みたいなことはしています。特にダイムさんがその繋ぎ役をやってくれていますね。

中村さん:

僕が繋ぎ役をやっているのは、マーケやPRのチーム内で「知らない」ことがあった場合、対外的にも知られていないことだと思う、という前提があるからだと思います。だから、まずチーム内の情報統一はもちろん、組織内での情報統一という意味でも率先してやっています。

「自分のボールじゃないボールも拾う」。シンプルですが、100人のチームでこれをできているところは、そう多くないと思います。

まとめ

ということで、Thursday Gathering × IVS の登壇から、IVS運営4人の「場の作り方」をお届けしました。

IVS2026は、2026年7月1日(水)〜3日(金)の3日間、京都のみやこめっせ、ロームシアター京都、ホテルオークラ京都をメイン会場として開催します。リファラルチケットの無料枠も、現時点ではまだ受付中です。初めての方も、お友達と一緒にぜひ。京都でお会いできることを楽しみにしています。

それでは。

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