【株式会社ブルーツ】Vtuberが再就職支援!社会格差の是正を目指し求職者を徹底サポート!

2020.07.15

   

榎田寛之氏

早稲田大学 政治経済学部卒業。(株)マインドシェアにて、大手企業のマーケティング支援案件に従事。(株)イーライン(サイバーエージェントグループ)にて、アフィリエイト広告、ポイントメディアの運営、チャットサービス、ソーシャルゲーム等の新規事業開発を担当。その後、仲間とバズボックス(株)を創業。人材事業、SES事業、キャラクターIP事業を統括。自らも転職エージェントとして多くのキャリア支援に携わる。HR分野で上場企業グループへ数億円でのExitに成功。2回目の起業として株式会社ブルーツを創業。

 

起業志向の高い学生時代の友人に刺激を受けて

ー起業に興味をもったきっかけついて教えてください。

早稲田大学で、独立志向が強い友人ができたことが大きいと思います。

当時、軽音サークルでバンド活動をしていたのですが、自分の生き方を持っていて周りに流されずにやっていきたい人が多く、そこの人脈が今も生きていますね。

起業している人も多いですし、音楽家やミュージシャンとして第一線で活躍している友人もいて、たくさん刺激をもらっています。

また、国際金融のゼミで、インターカレッジの討論大会などに参加した際に、自分が役割を果たしつつ、チームで目標を掲げて何かを成し遂げていくことの楽しさを覚えたのも大きかったのかもしれません。

就職活動もラクではない時代だったので、会社の看板ではなく、自分の実力で生き抜いていくことを意識していて、いずれは起業するか、コンサルタントとして独立するかと考えていました。

学生時代の榎田さん

ーバズボックスはどんな会社でしたか?

HR事業(海外エンジニア人材採用のサービス)や、キャラクターIP事業を行っていました。

ーM&AでExitされました。

最初からM&AのExitを目指していたというよりは、大きい夢を追う過程で結果的に、という感じだったと思います。

ーその後、いろいろな選択肢がある中、また起業しようと思った理由はなんですか?

前回の起業がExitできたとはいえ不完全燃焼感がありました。IPOまで行けなかったですし、世の中を変えるサービスを作れたわけでもないので。自分の経営者としての能力不足も感じていて、しっかりと準備してからまた再チャレンジしたいと思っていました。

また、一度しかない人生なので、時間的・経済的な自由を得て家族への恩返しをしたり、いろんな体験をして人生を楽しみたい、信頼しあえる仲間と、世の中を変える大きな夢を実現したい、という価値観を持っているので、起業家や事業責任者が一番自分には合っている気がしています。

ーEXITしてからブルーツを創業するまでの期間はどれくらいですか?

ワンピースの3D2Yじゃないですが、2年ぐらいですかね。会計・ファイナンスやプログラミングの勉強をしたり、ネタ探しも兼ねて、いろんな企業に投資したり、メンバーとしてジョインしてグロースをお手伝いしたりしていました。

 

社会問題の解決を志して

ーブルーツ立ち上げのお話を聞かせてください。

日本は人口減少人手不足と言われていますが、一方で就職できずに悩んでいる人が実はたくさんいます。求人倍率も職種、業種、地域などを細かく見ていくと、人が余っている(=就職が困難)な分野も結構あるんですよね。

マクロ的にいうと「旧産業から成長産業への人的資源移転が進んでいない」ということなのですが、ミクロ的に見ると「未経験の職種や業種、地域の仕事に飛び込むのは、多くの人間にとって簡単なことではない」ということが背景にあるのだと思います。先入観による認識違いや情報不足もありますし、身に付けないといけない知識やスキルもありますし。

採用する企業としても、なるべく即戦力や実務経験のある方を採用したいので、いわゆる求人サイトや転職エージェントサービスだけでは、なかなか対応しきれないのが現状です。

私自身も以前転職エージェントをしていたときに、採用が決まりにくい未経験の方への支援はどうしても後回しになってしまっていた、という後ろめたい原体験があります。また、未経験転職のケース以外にも、

・やりたいことが見つからずに、何となく離職を繰り返して後戻りできない方
・介護離職で今までと同じ働き方ができなくなってしまった方
・過労でうつになってしまい再就職に踏み切れない方

など、現在の転職支援サービスでは、解決できていない“ペイン”があります。

こういった就労困難な方の悩みや課題を解決し、人口減少社会という課題解決に取り組みたいと思ったのが、起業のきっかけでした。

ープロダクト説明をお願いします。

現状の初期段階では、Vtuber番組とLINE相談室の2つで構成される、「バーチャル・キャリアアドバイザー “なるはやちゃん“」を運営しています。

ざっくり説明すると、初音ミクのようなアニメキャラクターが、ただYouTubeやTwitterで情報発信をするだけでなく、LINE等のチャットで個別に、人生設計、スキルUP支援、求人案内、面接対策まで、一貫して長期スパンでサポートするサービスです。

キャリア支援の専門性」と「心理的距離感の近さ」の両立を大切にしています。AIアシスタントやロボアドバイザーの市場は高い成長が見込まれていますが、私たちは「のび太くんに寄り添う、ドラえもん」のようなプロダクトを目指しています。

ーVtuberの動画、いくつか見させていただきました。

ありがとうございます。いわゆるアイドル活動を主とする通常のVtuberとは違った形でのYouTube配信ですが、毎週のライブ配信では、ラジオ番組のように恋愛相談や、食レポ、生カラオケ等のコーナーで気軽にファンの方と交流したり、動画やツイートではキャリアUPやスキルUPに役に立つコンテンツを提供しています。

現在、人間の脳キャパシティを凌駕する情報が溢れる“情報過多社会”となり、普通に企業が求人広告や商品広告を出稿しても、消費者には届かない状態になっています。そんな世の中だからこそ、我々の存在価値として、対象顧客が求めているコンテンツを作り、対話し、一人ずつでも着実に“共感”や“共有”してくれるファンを作っていきたいと思っています。

ーマネタイズ方法も教えてください。

上記の起業のきっかけのところでも触れましたが、未経験転職などは長期スパンでのサポートが必須になります。

そのため、通常の求人サイトやエージェントとは異なるコスト構造が必要です。(少し古い例かもですが、飲食業界でいう「俺のフレンチ」のようなイメージでしょうか)

当社では、AI活用を含め、徹底的な低コストオペレーションの磨き込みと、複数のマネタイズポイント(求人広告、動画広告、投げ銭など)を持つことで、収益化を実現しています。

ありがたいことに継続的な黒字化を達成できたので、現在はさらなる飛躍、二次関数的な成長にむけて、新プロダクトやビジネスモデルを仕込んでいます。

ーLINEやVtuberなどは若い人の方がなじみのあるサービスだと思いますがその中で新卒ではなく転職市場をターゲットにしてのはどうしてですか?

いえ、転職(中途採用市場)に限定しているわけではなく、新卒の方もサポートしています。ただ、いわゆる「大卒新卒向けの就職支援サービス」は大手も含めたくさん存在しています。

なので、そこで勝負するよりは、 “ペイン”を抱えている人がたくさんいるけど、事業を実行するのは大変そうだし儲かるかどうか分からない(≒リスクが大きい)的な分野に注力しています。それがスタートアップの存在意義であり、勝ち筋なのかなと思っています。

ーVtuberを取り入れようと思ったきっかけはなんですか?

起業するにあたって、いくつか種まきとして走らせていた企画が、うまく融合したという感じです。

チームにVtuberVRが大好きなメンバーがいるのでユーザー視点はあったのですが、後発だったので普通にVtuberコンテンツやVRゲームを作るだけでは存在意義を出せないと思っていました。

そこで、元々強みのあったHR事業と融合させる形でピボットしました。その方が実際に目の前にいるお客様に価値が提供できている感もあり、チーム全員がしっくりきた感じですね。

ー初期の段階での顧客インタビューやニーズ調査はどのようにして行いましたか?

HRビジネスでいうと、求人企業と求職者の声の両方が重要なので、求人倍率の動向やPEST分析で仮説を立てつつ、それぞれに直接インタビューを重ねていきました。

そこで見えてきた共通項を機能に落とし込む、という感じでしょうか。私がエージェントとしての経験もそうですが、前職のマーケティング会社でグループインタビューやデプスインタビューの企画や司会(モデレーター)をしていたので、その経験も活きたかなと思います。

ーUI/UXが非常に大事であると思いますが、どのように改善してきましたか?

ターゲット層のメディア接触のあり方を知ることが大切だと思っています。

ターゲットを絞り込んだ中で、彼らがいつ、どうやって、どんな情報に触れていて、意思決定に影響している媒体はなにか、情報処理リテラシーはどれくらいか、などを元に仮説を立て、あとは実際のKPIマジックナンバーの状況を見て改善を積み重ねています。

ー比較的小規模の資金調達をされていますがその背景を伺えますか?

前回の起業の経験から、外部資金調達に依存しすぎず、稼ぐ力を初期から保有しておくことの重要性を感じていました。ダイリューションを防ぐためにも、ある程度PMFが見えてくるまではBSサイズや損益分岐ラインは軽めにして、あまり資金調達が必要ない体制づくりを心がけていた感じです。

とはいえ、大きい夢を実現するに、資金調達は欠かせないので、HR業界のプロフェッショナルのお二人、キープレイヤーズ高野さんと、JapanWork鈴木さんにエンジェル投資いただきました。

スタートアップ界隈で無名の我々にとって、とてもありがたいと思っております。今後さらに事業を成長させ次のラウンドに着実に進みたいと思っています。

ー資金調達するにあたって何人ぐらいに当たりましたか?

15人ぐらいにはお会いしていると思います。最初は稚拙なピッチだったと思うのですが、エンジェルやVCの投資家のみなさんが、本当に親切にフィードバックをしてくださり、どんどん磨かれていった感じがしました。

ーこういうVCは良かったなどあればお願いします。

もちろん、資金調達をしたいと思っているので、良い条件でご出資いただけるVCさんが一番だとは思いますが、それだけではなく、投資家目線で忌憚なく、ロジカルにアドバイスいただけるVCさんはとてもありがたいと思いました。こういう理由で今回は投資しないけれど次回こういう部分を見せてくれれば前向きに検討する、などその背景を説明してくれると、こちらも良い意味で闘争心と目標ができ、チームの推進力も上がりました。

ーブルーツを創業してから印象に残っているエピソードや、今後の長期的なビジョンを教えてください。

「なるはやちゃんに相談して、人生の希望が見えた。200万円も年収UPして職場環境も良くなったのは本当に感謝。これからもスキルUPや資格取得に向けてずっと相談し続けたい」のような声を頂いたときは、本当に嬉しかったです。誰かの人生の役に立つサービスを提供できたんだ、と感じた瞬間でした。

とはいえ、今私たちは強い危機意識を持っています。日本は人口減少や、格差社会、貧困化が深刻になってきていますし、コロナ後の増税や米中対立など、雇用や生活へのリスクは大きく、今までの僕らにとって当たり前だった“先進国の暮らし”がなくなっていくと感じています。誰もが働き方や生き方を変えざるを得ない時代は、もうすぐにやってくるので、そのときに多くの人の人生に役に立つサービスを提供できる存在になりたいと思っています。

 

withコロナ時代に向けて

ーコロナによる影響はありましたか?

求人環境でいうと、求人は大きく減っており、特に若手や未経験の方が転職しにくい環境になっていると感じています。

経営としては元々低コストオペレーションで“筋肉体質”にしていたので大丈夫でしたが、今後のリスクも鑑みキャッシュポジションを厚くしようと心が得ています。

フォロワー数や会員数は大きく増加しており、顧客基盤としてはむしろプラスに働いている状況です。時勢からか、雇用に関する給付金の動画や、コロナ後の働き方の動画の再生数がとても伸びていて約13万回も再生されています。

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ー最後に、IVSに期待することや要望などはありますか?

起業家としては憧れの舞台なので、数年以内に登壇して優勝目指したいと思っています。過去の登壇者や関係者の方との交流や、いきなり本番に行く前に少し予行練習みたいな場があると嬉しいなと思いました。

 

ーありがとうございました!

 

 

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取材・編集 : 西島伊佐武 / ローランド・ノエル