【株式会社LEAN BODY】令和版ビリーズブートキャンプで大注目のオンラインフィットネスサービス!

2020.08.11

株式会社LEAN BODY

CEO/代表取締役 中山 善貴氏

シェル石油にて4年間勤務後、自身がフィットネスを通じて自信が持てるよう になったことをきっかけに、2015年に株式会社LEAN BODY (旧:ワンダーナッツ) を創業。 フィットネスダイエット領域での事業を 複数展開し、当領域でのWEBマーケティ ングの知見が蓄積、動画サービスのニー ズに気づく。2018年に現在の動画フィッ トネスサービス「LEAN BODY」をリリー ス。

 

自分で自分の可能性を信じたい

ー起業のきっかけやLEAN BODYを立ち上げるまでの話を教えて下さい

父親が起業家でそれを見て育ったということ大きかったと思います。僕が小さい頃、父がアパレル店をいくつか経営している姿を見ていてかっこいいなと思っていました。その頃から、仕事は楽しいものというイメージが漠然とあったんですね。

そんな中、中学校入学のタイミングで親が離婚しました。母親に引き取られたんですけど、母親が急に保険屋を立ち上げて猛烈に働き始めたんです。そして「事務所に寝泊まりするから、明日から1ヶ月1人で生き抜け」と言われて、3万円だけ渡されて母親が一切帰って来なくなったんです。

3万円って割と多いように感じるかもしれないですけど、中学生って欲しいものとか結構あったりするじゃないですか。だからそういうものを買おうと思うと、3万円じゃ足りないんですよね。

なので、稼がなくちゃいけないなと思って、リユースショップに行って何が高く買い取られているか見たんですね。そしたらUFOキャッチャーで取れるワンピースのフィギュアを6000円で買い取りますと書いてあったんです。それを見て、地元のゲームセンターに行って、店員さんと仲良くなって、300円くらいでそのフィギュアを取れるようになるまで練習して、それをリユースショップに販売していました。それを含めて色々と自分の力で小銭稼ぎをしていたことも起業に影響しているかもしれません。

その後、高校進学のタイミングで「進学校に行きたい」と母親に言ったら、「大学に行かせるお金もないから、高校を卒業したら就職してほしい」と言われたんです。また、父親のサポートや自分の経験で苦労をしたのか、母親には「絶対に起業家にはなるな」とも言われたんです。

そこで工業高校に進んで、地元が工業地帯のある三重県四日市だったのもあり、卒業後は石油会社に就職をして4年間ぐらいそこで働きました。

その石油会社で社長になりたいなと思っていたのですが、会社のルールで高卒枠で入った社員は部長にまでしかなれませんでした。自分の限界を会社のルールで決められるのがすごい嫌でした。

そこで、自分で自分の可能性を信じたいという思いや、何かチャレンジしたいという思いもあったので起業しようと決意しました。

何をしようかアイディアもないまま起業だけとりあえずして、最初の半年間ぐらいはメディアをつくったりとか、アドセンスやアフィリエイトで稼いだりしていましたが、その後東京に出てきた方がいいんじゃないかと思い東京に出ました。

そこでスタートアップという世界を知り、スタートアップとして資金調達を行い、最初は分散型の動画メディアをやっていたのですが、ビジネスモデルとして限界があると思い、サブスク型のLEAN BODYにチャンスがあるなと思い始め、今に至ります。

ーピボットの経緯を教えてください。

LEAN BODYにピボットしようと決めたのは、当時やっていた動画メディアの広告モデルに限界感じた事がきっかけです。

広告モデルではユーザーと広告主の両方に向き合わなくていけないのですが、ユーザーのためにとる行動がマネタイズにつながらないことが多く、それが嫌だなと思っていました。

サブスクだと、ユーザーのためにプロダクト改善したり、グロースをしていくことがユーザーにとってもプラスになって、そのユーザーからお金を貰うからすごい良いモデルだなと思ったんですね。

分散型動画メディアをやっていた時にダイエット動画メディアをやっていたことや、自分自身がパーソナルトレーニングに通っていたことも現在の事業につながっています。

また、立ち上げメンバーの鞍立がb-monsterという暗闇ボクササイズに誘ってくれたことも大きなきっかけでした。b-monsterのグループレッスンがすごく面白くて、フィットネスのグループレッスンをオンライン上で広げたいと思いました。

そこで海外の事例を調べると、オンラインフィットネスはすでに多くのサービスが立ち上がっていることが分かりました。一方で、日本ではまだまだ普及していませんでした。

さらに、日本のフィットネス市場を調べていく中で、アメリカのトレンドが遅れて日本に入ってくることがほとんどのケースだと分かり、大きなチャンスだと思いました。

・世の中を幸せにできる事業ドメイン

・好きなビジネスモデル

・大きなマーケット

・海外の成功事例

これらが揃っていたのでLEAN BODYを立ち上げました。

 

国内最大級のオンラインフィットネス「LEAN BODY」

ーLEAN BODYの説明をお願いします。

LEAN BODYは2018年の4月にスタートして、現在国内最大級のオンラインフィットネスとなっています。場所や時間的制限、費用等の理由で体を動かしたいけどジムに行けない人が、いつでもどこでも楽しく続けられるフィットネスサービスを提供しています。

ビジネスモデルは簡単に言うとNETFLIXのフィットネスバージョンの様な感じです。基本的には1980円/月で、年間プランを選択した場合は月額980円/月で楽しんでいただくことができます。

最初に登録するとフィットネス診断テストがあります。その後、登録者の目的や好きなジャンルを聞いて、そのユーザーに合ったおすすめのチャレンジプログラムをリコメンドします。

例えば、お腹引き締めの2週間チャレンジなどがあり、1日目はこのレッスン、2日目はこのレッスンをして下さいという形でスケジュール化されています。

また、レッスンを終えるとバッチが貰えたり、レッスンの消費カロリーが分かったり、レッスンカレンダーにレッスンした日にチェックマークが付くなど、ユーザーの継続したモチベーションの向上に繋げてる機能も実装しています。

フィットネスのコンテンツがたくさんあるところと、そのコンテンツを楽しむための仕組みがあることがLEAN BODYのプロダクトバリューとなっています。

現在、30名のインストラクターによる400個以上のレッスンをリリースしていて、ジャンルは、ヨガ、ピラティス、有酸素系のカーディオ、ダンスレッスン、筋トレなど豊富に取り揃えております

SNSやネット広告を中心に女性のフィットネス層を獲得しており、インスタグラには18万人ほどフォロワーがいます。LEAN BODYのユーザーは90%近くが女性で、25歳から50代までの女性が大半となっています。

今のところ、ヨガが一番人気がありますが、ヨガだけではなくピラティスとかストレッチとか横断的に使っていただけるようになっています。

 

令和版ビリーズブートキャンプでユーザーが爆増

ー令和版ビリーズブートキャンプがすごいヒットしていますね!

ビリーズブートキャンプの最初の交渉に入ったのは、コンテンツプロデューサーと僕で日本でフィットネスインストラクターで一番有名な人って誰なんだろうみたいな話をしたことがきっかけです。その時に、やっぱりビリーさんじゃないかってなりました。

それで、ぜひ出演してもらいたいということでインスタのDMとか、ビリーさんの会社のHPから問い合わせてみたりするも、何の音沙汰もありませんでした。

それでも諦めきれず、コンテンツプロデューサーがアメリカまで行って、ビリーさんと会い、プレゼンテーションをして、そこから出演が決まりました。

実際に撮影をしたのは2020年1月で、春から夏のリリースを目標にしていました。しかし、今回のコロナの影響で、昔のビリーズブートキャンプをやる人たちが増えたりだとか、巣ごもりでお家時間の増加、なおかつ運動不足になってしまっているなどの社会問題が顕在化してきたので、なるべく早くリリースしようと思って4月にリリースをしました。

今回、LEAN BODYオリジナルで令和版ビリーズブートキャンプをつくったので、日本人向けに制作することができました。昔のものは、外国人向けということもあり、かなり強度が高かったんですよ。

でも今回は日本人向けに強度を工夫し、隙間時間をつかってできる30分のレッスンにして、楽しめるようなレッスンを制作してリリースしました。

ビリーズブートキャンプはコンテンツパワーもあるので、ユーザーの増加に繋がるんじゃないかなと思ってはいたんですけど、ありがたいことにその予想をはるかに上回るヒットとなっています。

テレビや雑誌、新聞などのメディアに50以上取り上げてもらうことができました。

そういった効果もありまして、当初事業計画で予測してた5倍以上のユーザー獲得に寄与していて、コロナ前との比較で21倍ぐらいユーザーの新規登録が増えるなど大きな反響がありました。

ー競合企業などはどのように分析していますか?

リアルのジムは競合ではなく共存し合える関係だと思っています。

海外ではリアルジムとオンラインフィットネスが協業しての成功事例もあるんです。リアルジムにも行き、隙間時間でオンラインフィットネスを使うことによってフィットネス習慣をより形成しやすくなります。

そうすると、フィットネスに使う時間が増えるので、両者のLTVが上がる事例があったりするんです。なので、それは日本でも起こりえると思っていて、実際にLEAN BODYはDr.stretchやメガロスという会社と業務提携させていただいています。

競合でいうと、YouTubeとオンラインフィットネス系の会社だと思っています。

YouTubeでは、フィットネス関連のコンテンツを上げている人たちがいます。その方たちもすごく魅力的なコンテンツを配信していて、それがフィットネスを始めるきっかけになったりとかもしているので、とてもいいなと思っています。

LEAN BODYは企業としてコンテンツやサービスをつくっているので、より踏み込んだ体験を作りたいと思っています。

例えば、レッスンを行うとバッジがもらえたり、消費カロリーが見える化されるなどフィットネスに特化した体験が作れているので、差別化に繋がるのではないかなと思っています。

その他のオンラインフィットネスの会社に関しては、ヨガのライブレッスンの会社だったり音声を使ったフィットネスの会社とかあったりしますけど、そういう会社とは思想がそもそも少し違うなと思っています。

僕たちはストック型の動画コンテンツでグロースさせるっていうのが一番伸びるというふうに思っています。他社さんであればインストラクターを一部抱えて、インストラクターとユーザーをマッチングしてZOOMのようなものでレッスンを提供したりしています。それぞれの考え方があっていいと思いますし、海外でもそういう音声フィットネスがヒットしてたりするんですよね。

 

日本のフィットネス市場はまだまだ伸びる

また、LEAN BODY以外のオンラインフィットネスの会社も同じようにフィットネスをする人を増やしていくという面に関しては仲間だと思っています。

そもそも、日本のフィットネスの普及率って4%ぐらいとかなり少ないんですね。フィットネス先進国だと20%近くにまでなってます。

国の豊かさとフィットネスの普及率にはある程度の相関関係があるんですけど、日本だけが豊かな国であるのに、4%しか普及していないかなり異常な国なんです。

じゃあ、これはなぜなのかと言うと、日本にはフィットネスジムがそもそも少なく、ジムの価格が高いことが大きいと思っています。

例えば、ジム先進国のスウェーデンだと、ジムの数自体が多いので一つのフィットネスクラブに行く会員数が6000人ぐらい。それに対して、日本だと2万5000人ぐらいなんですね。ジムの会費もスウェーデンでは4000円のものが日本だと1万円ぐらいするんです。

数も少なく、会費も高いことが普及率が低くなっている原因です。そこで、オンラインフィットネスはこれを打破できるものだなと思っています。

なので、LEAN BODY以外のオンラインフィットネスの会社は競合であると同時に市場をつくっていく仲間でもあるというのが僕の見方です。

ー資金調達についても教えてください。

今までで累計4回の資金調達をしていて、最初の2回までが分散型動画メディアをやっていた時で、それ以降がLEAN BODYをスタートしてからですね。

LEAN BODYの立ち上げ時には、かなりのコンテンツ投資やユーザーを獲得するための広告費等、明らかにプロダクトをリリースする前にたくさんお金を集めないといけないっていうのがわかっていました。

プレゼンの時には、事業の説明はもちろん、海外の成功事例についても話しました。例えば、昨年9000億近くでIPOを果たしたペトロンのような事例を挙げ、それは今後の日本でも必ず訪れる未来なので早めにベットする必要があるんだ伝えました。自分がオンラインフィットネスの市場を日本につくっていきたいという思いも含め熱く語り、資金調達することができました。

 

壮絶なハードシングスを乗り越えた先に今がある

ー事業をつくっていく中でハードシングスはありましたか?

チームが崩壊したときとキャッシュアウトしそうになった時は大変でした。

最初は三重で起業したので、地元の友達と一緒にやっていたんです。

ある時期に、その友達達とうまくいかなくなってしまいました。社内がカオスな状況になって、みんな離れていって、その時残ったのは1人だけ。元々9人ぐらいいたのが、自分ともう1人の2人だけになってしまったです

基本的にコミュニケーションのずれが原因でした。僕がファイナンスで外回りが多くなり、なかなかコミュニケーションがとれなくて会社の方向性などが不明瞭になってしまい、お金もやばいんじゃないのみたいな雰囲気も漂い始めました。

その時、ユーザーの数は増えていたんですけど、分散型の動画メディアをやっていたときだったので、なかなかマネタイズがうまくできていませんでした。そこで、不信感、不安感みたいなのが積もってきて、徐々に人が離れていってしまいました。

キャッシュアウトの危機も2回ほどあったのですが、特に2回目は精神的にも肉体的にも大変でした。

その時はキャッシュアウトしそうだったので、三時間睡眠で一日10アポとかが当たり前のように投資家に会いまくっていました。

そうした中で、人生で初めて湿疹みたいなのが出たんですけど、忙しすぎて病院に行かなかったんです。そしたらそれが全身に回ってしまって、痒すぎて夜も全然眠れなくなってしまいました。

さすがにやばいと思い、皮膚科に行くと自家感作性皮膚炎という皮膚炎だと診断されました。断る人も多い、副作用の強い薬を処方されました。

自律神経の乱れで眠れなくなったり、筋肉が硬直しやすくなったり、過食ぎみで太りやすくなったりがあって。ひどい人だとうつ病になったりもするらしいんですよ。

そういう薬を飲み始めて、基本的に僕はかなりポジティブな人間なんですけど、かゆいし、寝れないし、疲れ取れないし、いつ治るのかわからないし、ファイナンスもうまくいかないしで、メンタルに来たのがそのタイミングですね。

その時は資金調達することができて、なんとか終わらせることができたんですけど、あのときは結構つらかったですね。

 

LEAN BODYが生み出す価値

ー壮絶なハードシングスを乗り越えてきた中で、事業をやっていてよかったという瞬間はどんな時ですか?

ユーザーからの声があった時ですね。

例えば、コロナ太りしたけどLEAN BODYを使って何キロ痩せましたとか、ウエストが何センチ細くなりましたとか。そういった声をもらえると、すごく嬉しいです。

また、「LEAN BODYを通じてあるインストラクターに憧れて、自分自身もインストラクターになってフィットネスを広める側になりました!」と言われた時は驚いたし、本当に嬉しかったですね。

自分たちの会社がなかったら、このサービスがなかったら起こり得なかったようなことが起こっています。それが世の中に自分たちがいなかった場合との差分、つまり、価値だと思います。それをすごく実感できる事が幸せだなって思えるような瞬間ですね。

ー今後の展望を教えてください。

アメリカとか、スウェーデンくらいまで、日本のフィットネス人口を伸ばしたいです。そのために、フィットネス市場を牽引し続けられるように頑張りたいです。

また、ユーザーがフィットネスを通じて、ポジティブになれたり、人生変わるきっかけを作ったり、自信を持てたりなど、単純な体の変化だけじゃなくて、メンタル面で良い影響も受けて、それが仕事の原動力になってるとか、何かを頑張るエネルギーになったら良いなと思っています。

そういった、心身の健康面に良い影響を与え続けることができたら、良い会社になると思っています。

また、経営面でIPOを目指します。フィットネス会社が上場する事でフィットネス認知が広まったり、新しい雇用や、安心できるサービスに繋がると思っているので、IPOをファーストゴールとして考えています。

ー今回のコロナにはどのように対処しましたか?

緊急事態宣言中はフルリモートにしていましたが、特に問題はなかったですね。

ただ、コミュニケーションをとることもすごい大事だなと思っていて、緊急事態宣言があけてからは週3回の13時からの時差出勤に切り替えています。

なので、10時から13時まではリモート勤務可能でそこから出社する形です。なおかつ週の半分がリモートOKのスキームに切り替えていて、今のところはうまくワークしている感じですね。

コスト面では家賃を下げてもらったりもしましたが、そもそも固定費がそんなに高くないのでカットするところがそんなになかったっていうのが正直なところですね。

ー最後にIVSに参加してみて感想や収穫を教えてください。

さまざまなセッションで先輩経営者の経験談や学び、知見を得る事ができて勉強になりました!本や普段の仕事から得る知見とは違った学びがありとてもよかったです。得た知見を活かして経営に生かします。

 

ーありがとうございました!

 

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取材・編集 : 西島伊佐武